(あの子全部思い出しちゃったんだな・・・。
僕が二人の女性をテレビに入れて、この町の人間を危険にさらしたこと。
・・・あの子を傷つけ、殺そうとしたこと、全部。
最悪だよなあ。自分のこと殺そうとした男に言い寄られる気分ってさぁ!
僕なら絶対にお断りだね。そんな奴の顔も見たくないよ。
・・・あの子もそう思ってるかな。
でも、記憶を思い出しても僕と居ようとしてくれたのはなんでだろう。
嫌じゃ、ないのかな。思い出してうえで彼は僕のこと受け入れてくれようとしたのかな。
・・・駄目だ。駄目だ!俺にそんな資格はねぇよ。こんな最低なやつが傍にいていいはずがない。
どこか、遠くへ行こう。彼に二度と会わないような、どこか遠いとこへ)
(そこで、静かに彼の幸せを願おう)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もしもし、白鐘。俺だけど、悪いな。急に人探しなんて頼んで・・・。
え!見つかった!ほ、ほほほほほ本当に!?うん、うん。・・・間違いない。足立さんだ・・・。
ありがとう!!!・・・うん、うん。あ、ちょっと待って確保するのは俺が行くから・・・えぇ!完二が!捕まえただって!
えーー、ていうか捕まったのか、あの人・・・。一応、警察官なんだけど・・・。はぁ、りせが声かけて油断させてその隙に完二が・・・。
あ、いや。うん、ありがとう。引き取りに行くよ。・・・えーと、ちょっと待って。メモるから・・・。はい、どうぞ。
○○○市の×××駅ね。わかった今から行く。・・・あ、あと完二にあんまり酷くしないでやってくれってい・・・あぁ、もう遅いか。
すんごい、悲鳴が聞こえるよ・・・。と、ともかく、すぐ行くから。
・・・白鐘、本当にありがとう。じゃ、また」
「はぁああああああああ。よかった・・・・・・・・・・・・。
ったく、足立の馬鹿野郎。急にいなくなりやがって、本当。心配したっつうの!・・・見つかってよかった。本当によかった・・・。」
「そういうわけで、これから足立さん迎えに行ってくるから留守番よろしくな。とおるくん」
「いってきます」
いってらっしゃい。
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