其の36 寄り添い
「それで足立さんは俺のこといつから好いてくれたんですか?」
「時雨茶臼やったあたりだったかな・・・あ、でもその前に撞木ぞりやった時、もう君のこと好きだった気がする。
ってことはその前の・・・こたつがかり辺りかな・・・?」
「疑問形かよ」
「い、いつからとかは問題じゃないんだよ!好きの度合いが重要だと思う!」
「じゃあ、どれぐらい俺のこと好きですか?」
「えーと・・・・・・空気ぐらい・・・?」
「空気って・・・存在感無いってこと・・・?」
「そ、そうじゃなくて!あの、だから、無いと生きていけないぐらいという意味で!」
「足立さん、俺がいないと生きていけないの?」
「そう!それほどまでに君の存在は僕にとって重要なんだよ」
「そうなんだ・・・」
「いや、実際問題君がいないと僕生きていけないよ。君が飯作ってくれなきゃ僕はまたインスタント食品ばかりの栄養偏りがちな食事になっちゃうし、
洗濯物も君がやってくれるからねー。もう、最近じゃ自分ですんのめんどくさくて!あ、それに掃除も片付けもしてくれてるじゃない?
もう、自分ちなのに物がどこにあるかとか全然わかんないんだよねー。・・・最近、判子見かけないんだけどどこにある?」
「・・・タンスの一番上の引き出し」
「あっちか!ぼく、テレビのとなりのラックのとこ探してたよ〜。そっか、タンスね。あ!そういえば、今月の携帯の料金払ってないんだけど請求書どこ?」
「だーかーらー、今月から引き落としになるっていったでしょ!」
「え!そうなの?僕、手続きした覚えがないんだけど」
「あんたが、俺に丸投げしたんじゃないですか!忙しいから、頼むって・・・」
「そうだっけ?あははーごめんね!いやー本当、君がいないと僕全然駄目だね!ははは・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「す、すみません。こんな僕ですが、どうか、どうか見捨てないでやってください。君のこと愛してるのは本当なんです!お願い、結婚して!(切実)」
「お断りします」
足立撃沈
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