其の34 乱れ牡丹

「あのねー、君が何でもするっていうから、僕この女物の下着買ってきたの。君に穿いてもらうために。
だから君がコレを穿いてくれてとっーても嬉しいんだけど、手で隠してたら意味ねーだろ!手、どけろ!今すぐ!」
「やだ!無理!だってこれ全部収まってない!」
「そりゃ、ぎりぎり収まらないの買ってきたから。 ささ!手をどけてみましょ!」
「嫌って言ってるだろ!俺の大事な息子が見える!」
「君ねー、息子さんの教育がなってないよ。挨拶ひとつ出来ないなんてどうかと思うなぁ。
・・・ほら、君の息子さんは僕が優しく教育してあげるから、ね、見せて」
「い、や、だ!!!」
「だーー!んもーいいから見せろ!何のために恥をしのんで下着買ったと思ってんの!」
「それはこっちのセリフだ!何のために恥をかいてまでこんなもん買ってきたんだ!ばか!」
「好きな子のあられもない姿を見たいってのは男として当然のことです!」
「好きな子?だれ?」
「君」
「・・・足立さんの好きな子?・・・俺?」
「そう、君」
「え、えーと、あの、え!あ、いや、あの、あのですね、おおおおおおれ???」
「俺です。ねぇ、マジな話付き合おうよ僕ら。いいじゃん、今までと大差ないよ。ただ、ちゅーしたり、えっちしたりがプラスされるだけ」
「いいいいいいや、だって俺、そ、そう!前にも言いましたけど付き合ってる人が・・・!」
「んなもんいないんだろう?本当は。だって、君、暇さえあれば僕といるじゃない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ふむ。沈黙は肯定と受け取るけどいいかな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ねぇ、僕のこと嫌?」
「・・・嫌ではないです」
「本当!んじゃ、付き合おう!ねぇねぇ!もう、恋人同士なら着衣無し48手でもいいんじゃない?ね!そうしよう!
ささ、脱いで!あ〜、なんなら僕が脱がして・・・」



「ちょ、ちょっとまったーーー!」
「ほげっ!!」
「足立さんのことは嫌いじゃないですが、それはそれ!これはこれは」
「いってぇーーー!何がそれで、これなんだよ!」
「付き合えません。恋人同士としては」
「・・・なんで」
「な、なんでって、俺たち男同士だし、年の差結構あるし・・・あと、他にもいろいろ問題が・・・!」
「ふーーーーーん、あっそ。わかったよ」
「え、もう諦めちゃうんですか」
「いいや。諦めたわけじゃないよ。こんなことぐらいで諦めるもんかよ。
あのね、愛に障害はつきものなんだ。かえって、燃えてきたよ・・・!ふはは」
「やだ、この人怖い」
「愛は時に人を狂気へと変えるんだよ」
「また、適当なこと言って・・・はぁー」
「惚れた?」
「呆れた」

其の35 獅子舞

ついに足立による月森くん攻略開始!

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